再建築不可物件
2023年01月28日

再建築不可物件リフォームで発生した問題

再建築不可物件のリフォーム

東京都世田谷区で再建築不可物件のリフォームを
昨年ご依頼いただきましてその工事の様子をご紹介します。

どんな条件の建物なのか?

長年に渡り居住されていなかったこともあり雨漏れ、傾きの他
近隣との問題がある建物でした

建物 木造2階建て 延床70平米(建築確認なし、既存不適合建物)
築年数 推定築37年ほど(建築年月日が曖昧)

再建築不可な理由としては建築基準法上の道路に面していない建物でした
敷地は一見ですが道路に面しているように見えますが、前面部分は道路ではなく、
緑道のような通路で、通路自体は公園(世田谷区)という名目でした。
そのため道路ではないため再建築ができないという土地なわけです。

再建築不可の物件を購入してリフォーム

お施主様はこちらの物件にずっと住まわれていた訳でもなく、
新たに中古戸建として購入された物件でした。再建築不可というのは
承知の上で購入されていたため購入前から8ヶ月ほどかけて
当社とリフォームの相談をしながら進めて参りました。
世田谷区という場所で公園に面していながら再建築不可の条件だったため
物件価格が非常に割安だったということも魅力で購入されたそうです。

再建築不可物件 金額が3割〜5割くらい割安になる物件が多い
難点 工事が割高になるケース、銀行融資が厳しい(担保評価が低い)


物件本体・工事以外の問題

隣接居住者と本物件との間で昔から色々と問題があることがわかった。
隣接居住者の住んでいる物件は戸建であるが、こちらは借地の上に
戸建を建てて住んでいるが、本物件で使用している電柱・電線に
色々と工作を勝手に施していたり、借地ということを理解されておらず
本物件の一部分も自身の所有する土地だと主張され、物件工事の際の
出入り口も工事に入ったとき、出入りを妨害する行為があったりと
近隣対策で非常に苦戦しながら工事進行を進めて参りました。

住宅密集地や再建築不可物件のリフォームでは近隣との問題が
度々発生します。(なぜかはわかりません)工事前に事前挨拶すると
問題が色々と浮き彫りになって参ります。

近隣・通行人が役所へ通報

建て替えが出来ない土地、建て替えが出来ない地域というは
おそらく近隣住人や通行人は認知している方が多く、工事期間中は
役所に通報されて、何度も役所の人が来るということがありました。

役所が違法建築の通報を受けるとどうなる?
→まずは現地を見にいかなければならないという決まりがあるそうです。
 それは通報があれば都度確認にいかなければならないということです。
 今回のリフォームは建築確認は不要ということで事前に役所へ相談して
 確認を取ってる内容の工事になりますから当社には非はないのですが
 工事期間7ヶ月の間に7,8回くらいは現地確認・調査に来られました。
 当然ですが是正や罰則は受けておりません。

柱11本シロアリ問題

建物を解体するとシロアリに食われてしまっている柱が多数ありました。
この辺は解体してみてはじめてわかったところですが
主要な柱は補強する予定で見積・予算も組んでおりましたが
1階から2階までの通し柱の1階部分がいつ折れてもおかしくない
くらいにボロボロになっておりましたので通し柱の役割を果たしていない
状態にゾッと恐怖を感じました。

半分くらいは完全に食われています

新しい柱を抱かせて補強

床下がカビだらけ

床下がカビと湿度が高すぎて、柱がほとんど腐ってしまっておりましたので
あまり土地に荷重もかけられないので基礎補強を兼ねて土台ベースを施工しました

コンクリートが入ると安心感あります!

敷地前には車が入れないのでポンプ車30M

構造補強の柱搬入と設置
基本人力作業のため時間がかかりました

補強のための柱を搬入するのも時間がかかり、重機が使えないので
梁の柱は3、4人がかりで持ち上げ、仮固定して、調整してと
苦労に苦労を重ねながら丁寧に丁寧に作業して時間はかかりましたが
補強作業を行いました

床組もがっちりしております




心配な部分は多めに柱を組みました

近隣問題、構造、解体してからのイレギュラー
再建築不可物件に限らず、戸建てのリフォームは色々と
想定外も多いですが一つ一つ対処して進めて参ります!

戸建てリフォームお気軽にご相談ください!