中古マンションオーナーになるなら知っておきたいリフォーム費用の相場とは
公益財団法人東日本不動産流通機構の調査報告データによると、首都圏中古マンションの成約単価は31か月連続で上昇しており、中古マンションの需要が堅調に増えていることがうかがえます。中古マンションは新築マンションと比べて物件価格が安く、価格の下落率も緩やかであるため、不動産投資としても人気です。
もしも、中古マンションのオーナーになることをお考えでしたら、事前にリフォーム費用の相場を把握しておくべきでしょう。今回は、その理由と実際の費用相場について解説します。中古マンション投資をお考えの方は、ぜひご参考にしてみてください。
中古マンションのオーナーがリフォーム費用の相場を知っておくべき理由
中古マンション投資の最大のリスクは、空室状態が続くことです。すでに入居者がいるオーナーチェンジ物件であれば、投資開始後すぐに家賃収入を得られますが、そうでない場合は借り手がつくまで家賃収入を得られません。とくに古い物件になると、なかなか入居者が見つけられない危険性も高まりますので、リフォームなどの対策も重要です。
しかし、制限なしにリフォーム費用がかけられるわけではなく、物件の購入価格と想定している家賃収入から計算をすれば、リフォームにかけられる予算が概ね決まってきます。そこで、リフォーム費用の相場をあらかじめ把握しておけば、予算の範囲内で借り手がつきやすくするための適切なリフォーム箇所を選択できるのです。
マンションのリフォーム箇所別の費用相場について
おおよその予算感がつかめれば、次に重要なポイントはどこをリフォームするかです。例えば、壁紙や床などの内装リフォームは、それほど費用をかけずに部屋の印象を良くできます。
逆に、キッチンや浴室・トイレなどの水回りのリフォームにはかなりの費用がかかります。築年数が20年以上になってくると設備の老朽化が進み、リフォームせざるを得ない場合もあるでしょう。ここでは、主なリフォーム箇所別のおおよその費用相場について、一覧で紹介します。
主なリフォーム箇所 | 費用相場 |
---|---|
壁紙張替え | 6畳間:3~8万円 |
フローリング張替え | 6畳間:6~18万円 |
室内ドア | :3~6万円 |
キッチン本体 | 50~150万円 |
ガスコンロの交換 | 5~10万円 |
浴室 | 50~150万円 |
洗面 | ~50万円 |
トイレ | ~50万円 |
スケルトンリフォーム | 坪単価10~50万円 |
マンション一棟所有の場合は、ロビーや廊下などの共用部のリフォームも重要ですが、ここでは区分所有オーナー向けに室内に限定してご紹介しました。
なお、費用相場は部屋の状況や工事規模・設備のグレード・施工業者によって大きく変わります。リフォームを不動産仲介会社に委託することも可能です。しかし、限られたリフォーム予算でどこまでリフォームできるかが借り手のつきやすさに大きく影響するため、極力ご自身で複数の業者から見積もりを取って慎重に比較検討されることをおすすめします。
マンションの築年数別に必要となるリフォームについて
リフォーム予算に応じたリフォーム箇所の選択について解説してきましたが、購入するマンションの築年数によっては、必要となるリフォームも変わってきます。以下で築年数別に必要となりうるリフォームについて解説しますので、見ていきましょう。
築10年以内の物件
前入居者の部屋の使用状況によっても変わりますが、築5年以上経過すると壁紙に汚れや黄ばみなどが目立つようになります。部屋の印象を良くするためにも、壁紙の交換は費用対効果が高いリフォームと言えるでしょう。また、ガスコンロやIHコンロ・給湯器なども、メーカー指定の耐用年数に達していれば交換のタイミングとなります。
築10年~20年の物件
築10年から15年を経過すると、キッチン・浴室・洗面・トイレなど水回りの設備の老朽化が目立つようになってきます。メーカーが設定している水回り関係の設備の保証期間も、最長で10年程度のところが多いです。前入居者の使用状況にもよりますが、状態を確認しつつ修理をするか、傷みが激しい場合は交換を視野に入れる必要があります。
また、フローリングなどの床も傷みが進む時期ですので、上から新しいフローリングの貼り付けを行うか、あまりに傷みが激しい場合は張替えを検討しましょう。
築20年~30年の物件
大規模なリフォームが前提となる築年数です。内装や水回りなどすべてにおいて、過去のリフォーム実績と傷み具合を確認しながら、リフォーム箇所を選択することになります。スケルトンリフォームによる間取りの変更も含めたリフォームも検討するとよいでしょう。
※スケルトンリフォーム:壁・床・天井をすべて解体撤去し、スケルトン状態にして間取りから新しく作り直すリフォームのこと
まとめ
中古マンションのオーナーになるのであれば、空室リスクを回避するためにも、リフォーム費用の相場を把握しておくようにしましょう。マンションの築年数に応じて必要なリフォームを検討しつつ、借り手がつきやすくすることを考慮して、リフォーム箇所の優先順位を選択することがポイントです。
東京都港区にあります「株式会社NumberSecond」では、確かな技術により、多彩な内装デザインを手掛けております。高級分譲マンションや老朽化マンショなどの差別化リフォームで多数の実績がありますので、中古マンションのリフォームを検討の際は、ぜひ当社へご相談ください。