2023年02月26日

車椅子向けのリフォームならホームエレベーターがおすすめ!詳しくご紹介

車椅子向けのリフォームならホームエレベーターがおすすめ!詳しくご紹介

建て替えの難しい住居に、階段の利用が難しい人の入居を見据える場合、設置を考えたいのがホームエレベーターです。バリアフリーリフォームや新たな住人の方を迎える施工の一環として、ホームエレベーターの設置を検討されてみてはいかがでしょうか。

この記事では、ホームエレベーターがどんなものか、メリットや注意点などもご紹介していきます。

ホームエレベーターとはどんなもの?

ホームエレベーターとはその名の通り、車椅子の移動をしやすくするための機械を指します。バリアフリー化をする住居のリフォームのなかでも、とくにおすすめのものです。ここでは、車椅子の利用が便利になるホームエレベーターがどのようなものかについて、ご紹介していきます。

自宅に設置できるエレベーター

ホームエレベーターは一般的なエレベーターと比べ、少人数で利用するために作られた移動装置です。最大定員は3名以下と定められているため、設置する際のスペースも大きくと取りません。ホームエレベーターの最大積載荷重は200kgと決まっており、車椅子の方と補助する方の2名が乗れるものと理解しておきましょう。

介助が不要で車椅子のまま移動が可能

ホームエレベーターの操作は、とくに難しいものではありません。車椅子を自分の意思で操作し、ある程度自由に外出できる方であれば、介助する人が居なくても自分で操作が可能です。もちろん介助する人にとっても簡単な操作になっているので、設置後も簡単に利用できます。また、車椅子以外にも、ちょっとした家具の移動を建物内で行う際、荷台と一緒に運べるというのがホームエレベーターの良さです。

ホームエレベーターには種類がある!どんなものが最適か

ホームエレベーターには、ロープ式と油圧式の2種類があります。それぞれメリットデメリットを理解したうえで、設置する住居にはどのようなものが最適なのかチェックしましょう。

ロープ式

通称「カゴ」と呼ばれるエレベーター部分を、ワイヤーロープを用いて移動させるタイプです。巻き上げ機と呼ばれる装置とモーターをエレベーターの真下に設置し、ロープの巻き取る力で移動させます。上層にカゴを動かす際にはロープを巻き取り、反対に下層にカゴを移動させる場合にはロープを巻き戻すシステムです。

ロープ式のメリットは、電気代があまりかからないことや、エレベーター独特の油臭さがない点が挙げられます。下記でご紹介する油圧式とは異なり、ロープによりエレベーターを稼働させるため、建物内に広がる匂いの心配もありません。また、ロープ式の最大昇降行程は10.0m以下となっており、その高さは1階から4階部分まで移動できるといったメリットを持っています。

油圧式

エレベーターのカゴ部分に、ジャッキを装着させたタイプです。エレベーターの下には油圧ユニットが設置されており、作動油の圧力を用いてカゴ部分を昇降させます。ロープ式と比べ、エレベーター上部の吊り下げフックといった部品も不要なため、スタイリッシュな設置が可能です。そのため、建物の形や大きさ次第では、油圧式を選ぶほうが良いと言えます。

また、油圧式はその名の通り、油の圧力を調整しながら動かすエレベーターであるため、昇降するときの動きもふんわり優しいのが特徴です。したがって、車椅子で移動される方の年齢や体調次第では、油圧式がおすすめとも言えるでしょう。

ホームエレベーターを設置するメリットとは

ホームエレベーターを設置する最大のメリットは、物件をバリアフリー化することによって入居者の幅が広がり、より住居の需要が増えるという部分が大多数を占めます。しかし、当然このメリットは実際に利用する利用者にも大きな影響を与えますので、利用者の立場から考えても導入は検討したいところです。

足が不自由な方も上層階が使いやすくなる

防犯上も人気が高い上層階ですが、利用できる人は階段の上り下りを自力でできる人に限られていました。しかし、ホームエレベーターを導入することにより、自力で移動ができない人でも上層階の利用ができます。

介助する人の負担が大きく減る

ホームエレベーターの設置があれば、車椅子を介助する人の負担も大きく減ります。車椅子ごと移動するタイプであれば移動も楽に行えますので、介助者にとっても大きなメリットです。車椅子の方が使いやすい物件を検討していて、ある程度スペースが確保できる階段なら、この車椅子ごと乗れるタイプのホームエレベーターをおすすめします。

建物の材質を問わない

ホームエレベーターは一般的なエレベーターと異なり、建物の材質や建築工法を問わず設置が可能です。したがって、木造住居や鉄筋コンクリートで作られた建物など、幅広い場所で利用できます。

ホームエレベーター設置のうえでの注意点

再建築不可物件でも簡単に設置が可能なホームエレベーターですが、その設置にはいくつかの注意点も存在します。設置の際に気をつけておかないと、いざ設置してみたら電源を取れない、実際に稼働できるのは特定の人だけという事態になってしまいますので注意しましょう。

設置時の確認申請手続きを忘れずに

ホームエレベーターを住居に設置する際は「昇降機確認申請」と呼ばれる法的手続きが必要です。これは建築基準法により定められたもので、エレベーターの設置もしくは10平方メートル以上の増築が行われる際に必須となります。

昇降機確認申請に必要となる費用は、見積り時の設置代金に含まれているケースが多く、予算が増えてしまうという心配もありません。ただし、建物の構造補強工事が必要となる場合、想定よりもホームエレベーターの設置が遅れてしまう場合があるため、余裕を持った申請手続きを行いましょう。

設置費用やランニングコストは昇降機よりも高い

比較的安価に設置できる昇降機と比べ、ホームエレベーターは300万円程度の設置予算が必要です。もちろん、建物の広さや設置するホームエレベーターのタイプによって金額は変動するため、新たにホームエレベーターの設置を検討されている際には、余裕を持った予算決めをしておく必要があります。

また、設置後のメンテナンス費用にも注意が必要です。安全性を保つために、1回あたり5,000円程度の費用で年1回ないし2回の法定点検が求められます。油圧式のホームエレベーターを使用する場合、5年に1度のオイル交換が必要となるため注意しましょう。

固定資産税が高くなるケースも

ホームエレベーターを住居に設置する際、建物そのものの資産価値が高くなります。したがって、毎年支払う固定資産税も上がるため注意しましょう。固定資産税として計算される資産税評価額は、ホームエレベーターの50%から60%程度の金額になります。この金額に、1.4%を掛ける形で固定資産税が算出される流れです。

たとえば、500万円のホームエレベーターを設置する場合、約42万円の固定資産税がかかります。反対に200万円のホームエレベーターを設置する際には、大体14万円前後の固定資産税が必要になると覚えておきましょう。

なお、固定資産税は、建物やホームエレベーターの老朽化により資産価値が落ちていくため、毎年支払う税額にも変動が発生します。長く大切に使い続けることで固定資産税も減るため、生活の負担となる金額も少なくなるのが特徴です。

そのため、ホームエレベーターを設置する際には、できる限り建物の補修工事を行ったうえで、2世代3世代と使い続けられるような準備を整えておきましょう。

車椅子の停止場所の確保も必要

既存建物にホームエレベーターを設置する際は、車椅子が降りた際に停車できる十分なスペースの確保も必要です。これは車椅子を安全に上り下りさせるために必要ですので、設置を検討する際はかならず確認をしましょう。

再建築不可物件でバリアフリー化を検討する場合、リフォーム後に十分なスペースが確保できるかどうかは重要です。また、一度設置をしてしまうと撤去時に再度工事を行う必要があるため、ホームエレベーターの場所決めも慎重に行いましょう。

まとめ

リフォーム技術の進歩により、ホームエレベーターを階段に設置するのは、そこまで難しい工事ではありません。あらかじめ施工期間を計画しておくことでスムーズな導入ができますので、既存の住居にバリアフリー化を検討しているのであれば、ホームエレベーターの設置はおすすめです。同時に手すりの設置なども行えば、車椅子を利用する方が住みやすい物件に早変わりしますので、空室状況を解決することにも役立ちます。

再建築不可物件へのリフォームなら、多くの実績を持つ「株式会社NumberSecond」へご依頼ください。狭いスペースや難しそうな施工についても、現場の状況を見て可能な限りオーナー様の要望にお応えします。まずはお気軽にご相談くださいませ。