キッチンカウンターのあるマンションは増えており、憧れている方も多いでしょう。キッチンから家族と会話をしながら調理をしたり、リビングにあるテレビを観ながら食器を洗ったりできるのが魅力です。とはいえ、今の使い慣れたキッチンと比べたときに「キッチンカウンターって使いやすいの？」「キッチンカウンターはどれぐらいかかるの？」と考えてしまうこともあるでしょう。

こちらの記事では、キッチンカウンターのメリット・デメリット、工事にかかる費用などを紹介しています。憧れのキッチンライフを手に入れるための参考になるので、ぜひ最後までお付き合いください。

そもそも「キッチンカウンター」とは？

キッチンカウンターは「対面キッチン」とも呼ばれ、ダイニングルーム側に料理の受け渡しや軽作業に使えるカウンターが付いているものです。キッチンカウンターは、ダイニングとキッチンを遮る壁がなく、完全に見えている「フルオープン式」と、ダイニングとキッチンの間に壁があり、小窓のように一部が開いている「セミオープン式」の2種類に分けられます。

どちらも人気がありますが、違いとしては開放感と収納力の2つが大きな差です。フルオープン式には壁がないので、ダイニングとキッチンが一つの部屋のような開放感があり、キッチンにいても家族と会話を楽しめます。

反対にセミオープン式には壁があるので、キッチンカウンターに憧れはあっても、見えることが嫌な方に向いているタイプです。フルオープンと違い、調理台の上に戸棚があるので、収納力はこちらの方が優っています。同じキッチンカウンターでも大きな違いがあるので、使い方によって選ぶといいでしょう。

キッチンカウンターにするとどんなメリットがある？

キッチンカウンターは、インテリア性の高さから人気があります。しかし、どんな魅力があるのかは使ってみないと分からない部分も多いでしょう。ここでは、キッチンカウンターにすることで得られるメリットを紹介していきます。実際にその場で使っているかのように、想像しながら読んでみましょう。

ダイニングまで見渡せる開放感

通常のキッチンは半個室のようになっているので、別々の空間に感じるでしょう。キッチンカウンターにすることでダイニングを遮る壁がなくなり、開放感がある一つの部屋のように感じられます。キッチンで調理をしながら家族の様子が見えたり、会話を楽しめたりするので、コミュニケーションも容易にとれるのも魅力の一つです。

フルオープン式にするとさらに開放感が増し、間取りによってはリビングまで見通せます。小さなお子さんやペットがいる家庭にとって、死角が少なく目が届きやすいという点はメリットに感じるでしょう。

料理の配膳や後片付けが楽になる

キッチンで料理をしてお皿に盛り付けたら、配膳をするのに一度キッチンから出なければなりません。もし家族に運んでもらうとしても、必ずキッチンとダイニングの往復が必要です。キッチンカウンターならわざわざ往復せずに配膳できるので、移動中に料理をこぼしてしまうといったリスクも減ります。

後片付けも同様に、直接ダイニングからキッチンに食器を置けるので、お皿を落として割ってしまったり床を汚したりといった心配が減るのもメリットです。

収納力が高い

カウンターキッチンには調理台の下だけでなく、後ろにも収納できるスペースがあります。間取りによって備え付けの棚があるかどうかに違いはありますが、冷蔵庫を置くスペースはもちろん、食器棚を追加することも可能です。

カウンター下はデッドスペースになりがちですが、ここに棚を設置することで有効活用でき、普段からは使わない土鍋やホットプレートなどをしまっておけます。さらにセミオープン式になると、上部に戸棚が設置されていることもあり、フルオープン式よりも高い収納力に期待がもてるでしょう。

カフェやバーカウンターのようにオシャレな利用法も

カウンターをテーブルの代わりにし、高さに合った椅子をそろえることで、キッチンカウンターをオシャレなカフェやバーのように利用できます。それ以外にも、来客時のおもてなしや子どもの勉強机としても利用できるので、コミュニケーションをとるにはピッタリです。

意外な落とし穴も！キッチンカウンターのデメリットとは

さまざまな魅力の多いキッチンカウンターですが、残念ながらデメリットもあります。こちらも使ってみないと分からないので、実際に利用しているかのように考えながら見ていきましょう。

臭いがダイニングやリビングに広がりやすい

キッチンカウンターはその構造上、壁がないのでダイニングやリビングに臭いが広がりやすくなっています。とくに、肉や魚を焼くと部屋中に臭いが広がり、カーテンやカーペットなどに染み付いてしまう可能性があるのです。

臭いの広がりを防ぐ方法として、換気扇をいつもより長い時間つけておくといいでしょう。強力な換気扇に交換することでも、臭いの対策をさらに強化できます。

ダイニングに油や水がはねやすい

壁がないキッチンカウンターの場合、調理中の油や洗い物の水がはねやすくなっています。カウンターだけでなくダイニングまで届くこともあり、気になってしまうかもしれません。こまめな掃除やお手入れが必要になるので、油はねが気になる場合はコンロの周辺にオイルガードを取り付けたり、床の材質を油や水に強いものにしたりするなどの対策が必要です。

調理音や水の音が意外と大きい

調理中の音や水道から出る水の音は意外と大きく、リビングにまで伝わるので、テレビを見ている家族の妨げになる可能性があります。テレビを観ていなくても、音が伝わりやすいのはデメリットといえるでしょう。なかには「調理中にテレビを観たい」という方もいるかもしれませんが、上記の理由からテレビの音はほぼ聞こえません。どうしてもテレビを観たいなら、カウンターに小型のテレビを設置しましょう。

カウンターの有効利用がなかなか難しい

キッチンカウンターのメリットをいろいろとあげましたが、実際に行ってみると有効活用するのがなかなか難しいこともあります。はじめはカウンターを使っていても、徐々に物であふれかえってしまい、オシャレとは程遠いものになってしまうデメリットも考えられるでしょう。利用目的を明確にしておくことで、生活感を出さないようにすることが大切です。

マンションをキッチンカウンターにすると費用や工期は？

マンションをキッチンカウンターにすることで気になるのが、工事にかかる費用と工期です。どちらも大きく・長くかかることもあるので、それぞれ確認してみましょう。

キッチンカウンターへの変更にかかる費用

キッチンリフォームで一番多いのが、キッチンカウンターに変更するものです。費用は基本的に、キッチン本体の設備にかかるものと、取り外しから取り付けまでの工事にかかるものが合わせてあります。キッチンカウンターにはセミオープン式とフルオープン式の2種類があり、それぞれリフォームにかかる費用は変わってきます。

セミオープン式の場合は70万円～150万円前後、フルオープン式の場合は120万円～200万円前後が相場です。費用は設置するキッチンのメーカーやグレードだけでなく、構造の特徴で水道管やガス管の移動が必要なことや、工事を依頼する業者によって大きく変わる可能性が高いでしょう。リフォームをする際は、複数社の見積もりを必ずとって比較をしましょう。

キッチンカウンターへの変更にかかる工期

キッチンカウンターへの変更は、1日で終わることはありません。レイアウトの変更を伴うので、最低でも2週間から1ヶ月は見ておきましょう。工事の際はキッチンを使えない（水道は数時間で使えます）ので、調理ができない期間の食事をどうするのか考えておくことが必要です。

余談ですが、キッチンカウンターにすることで、今よりも部屋が狭くなる可能性も出てきます。部屋が狭くなった場合に、生活に問題がないかを事前に確認しておきましょう。

まとめ

キッチンカウンターにはセミオープン式とフルオープン式の2種類があり、開放感と収納力に大きな差があります。キッチンカウンターにすることでメリットだけでなくデメリットもあり、どちらも見過ごせないでしょう。それにかかる費用や工事の期間もさまざまで、場合によっては1ヶ月の間キッチンが使えない可能性もあるので注意が必要です。

「株式会社NumberSecond」では、都内分譲マンションを中心に、キッチンはもちろん、さまざまなフルリフォーム・リノベーションを数多く手掛けております。マンションのことでお悩みでしたら、ぜひご相談ください。万全の体制をもって解決いたします。