2023年02月26日

マンションの給湯・配管からの漏水に注意!正しい対処手順を紹介

マンションの給湯・配管からの漏水に注意!正しい対処手順を紹介

マンションに住んでいる以上、起こる可能性があると理解しておくべきなのが漏水の問題です。自宅からの漏水はもちろん、上階の漏水の影響で、自宅も被害に遭うというケースも少なくありません。

そんな漏水の問題の中で、とくに気を付けたいのが給湯器回りです。給湯器自体からの漏水はもちろん、そこにつながる配管からの漏水も看過できない重大な問題となりかねません。

そこでこの記事では、給湯器やその周辺の配管で漏水が発生した場合の対処法、なぜ危険なのかなどについて紹介します。

放置すると危険な給湯器からの漏水

マンションにおいて、台所や洗面所、そして浴室でお湯を使う際に給湯器が必要です。給湯器で温められた水を各蛇口に送るため、当然ながら水が通っており、それが漏水するという現象が起きる可能性もあります。

マンションの漏水に関しては、いかなる理由があろうとも放置するのは危険です。中でも、給湯器の漏水はその危険度が跳ね上がります。

その理由は当然ですが、一緒にガスも利用しているからです。給湯器は、ガスの力で炎を発生させ、水をお湯に返還しています。そのため、そのガスの炎の近くで水漏れが発生していると、ガスの炎が弱まり、一酸化炭素が発生する可能性があるのです。

ほかの箇所から漏水した場合、漏水の被害が階下の部屋にまで到達する危険性もあります。給湯器からの漏水の場合、ほかの入居者への被害拡大に加え、居住者の健康被害という点も考えられるでしょう。

では、給湯器付近からの漏水が発覚した場合、どのような対処をすべきか紹介していきます。

給湯器の漏水が発覚したらすべきこと

給湯器付近から漏水があることが発覚したら、何をどうすればいいのか、順を追って紹介します。手順自体は以下で紹介する流れですが、できるだけ速やかに行うのがポイントです。

マンションの管理会社に連絡する

まずはマンションの管理会社に連絡し、漏水している旨を伝えましょう。最初に管理会社に連絡するという理由に関しては、後の項で解説します。

連絡をしたら、管理会社の担当者が来る前に、漏水の状況を写真や動画で撮影しておきましょう。後に漏水の原因調査をする作業員の方が来たときに、漏水の状況を詳しく説明することで、原因究明が早くなるなど大きなメリットがあります。

連絡して状況を記録したら、漏水の応急処置を行いましょう。濡れている部分を拭く、目の前で漏れているのであれば、その水を受け止める器を用意するなどです。

給湯器のガス栓を閉める

一般的な漏水の場合、ある程度の応急措置が終われば、後は専門家である作業員に任せるところですが、給湯器の場合はさらに作業が必要です。

まずは、給湯器のガス栓を閉めましょう。ガス栓を閉めない限り、給湯器内では炎が発生するため危険です。もちろんガスを止めている間はお湯が使えませんので、ご注意ください。

給湯器の止水栓を閉める

ガスと同時に、水の流れも止めましょう。給湯器には、基本的に止水栓という水を止めるツマミが設置されています。このツマミをひねって水を止めてください。

水を止めることで、当然ですが無駄な水道料金を止められます。また、これ以上の漏水被害を食い止められるので、しっかりと止めておきましょう。

給湯器の止水栓が見当たらない、見つかったけど劣化していてひねれない場合は、無理せず水道の元栓を閉める方法もあります。閉めている間は自宅内ですべての水が使えなくなりますが、すぐに作業員が来るのであれば、その短時間は水を止めるのも一つの手段です。

給湯器の主電源を切る

最後に、給湯器の主電源を消しましょう。最近の給湯器にはリモコンが付属されており、リモコンでも電源オフできる機種もあります。しかし、リモコンによる電源オフでは給湯器に電気が供給され続けてしまうのです。

何らかの理由で水が漏れている部分に、電気を通しておくのは漏水に加え、漏電の危険性もあります。いずれにせよ漏水している限り、給湯器は使えない可能性が高いので、主電源をきっちり切っておきましょう。

漏水の原因を調査してもらう

給湯器の電源を切り、水もガスも止めた状態で、管理会社に手配してもらった作業員の方に、漏水の原因をチェックしてもらいましょう。

漏水の原因がどこにあるのか、配管の場合もどの配管にあるのかをチェックすることで、漏水の責任が居住者にあるのか、マンションの管理会社にあるのかがハッキリします。ここで居住者に責任があり、居住者が修繕すべき漏水であることが判明してから、自身で業者を手配するようにしましょう。

慌てていきなり自分で修理手配をしないこと

マンションの漏水の問題に関しては、漏水箇所によってマンションの管理会社が修理するのか、居住者が修理するのかが決まります。

基本的に、給湯器自体が設置されているのは居住者の持つ専有部分です。そう考えると、居住者自ら修理業者を探し、早急に漏水に対応する必要があるように感じます。とくに、冬場などで給湯器を毎日利用している時期であれば、一刻も早く修理したいと思うかもしれません。

しかし、給湯器の漏水に関しては、まずマンションの管理会社に連絡するのが先決です。その理由を紹介していきます。

給湯器につながる配管は共有部分の可能性も

マンションでの漏水の場合、その漏水の箇所により、対処するのが居住者なのか、マンションの管理会社なのかが決まるのです。基本的には、専有部分の漏水に関しては居住者が、共有部分の漏水に関しては管理会社が責任を負います。

マンションの各部屋に設置されている給湯器は、基本的に専有部分です。そうなると、居住者が責任を持って対処となりますが、給湯器の場合はそこにつながる配管が共有部分になります。もし漏水の原因が共有部分の配管であった場合、修繕はマンションの管理会社になるのです。

これを見極めるためにも、まずは管理会社への連絡が先決となります。

専有部分の問題と確認してから動く

どこからどのような理由で漏水が発生しているかが判明し、その問題点が専用部分にあることが確認されたら、後は居住者が責任を持って修繕を行うことになります。

もちろん給湯器の修理、交換に加え、漏水の対策工事もできる業者を探すことになりますが、このときに覚えておきたいのが、すべて自社で賄える業者を選ぶという点です。

給湯器の交換には「液化石油ガス設備士」や「ガス機器設置スペシャリスト」といった資格を持つ方が必要となるケースが多いと言えます。選ぶ業者によっては、給湯器の修理は外注で、配管工事のみ自社やその反対のケースもあるのです。

そういった業者が悪いとは言いませんが、一部作業を他社に依頼するとなると、その分どうしても費用は高くなる傾向にあります。費用を抑えるためにも、自社内に有資格者がおり、すべて1社で対応できる業者を探しましょう。

築年数の古いマンションではとくに注意が必要

給湯器の漏水に関しては、とくに築年数の古いマンションに住んでいる方には注意が必要です。

ある報道によると、給湯器からの漏水の多くは、給湯器につながる銅管に「ピンホール」と呼ばれる穴が開くことで発生しているとされています。この銅管ですが、2000年以降に施行されたマンションでは数が減っているようですが、築25年以上、1990年代以前に建てられたマンションではよく使われているようです。

銅管のピンホールは、銅管の中を通るお湯に気泡が発生し、この気泡が長年銅管のおなじ曲がり角にぶつかり続けることで、穴が開くことが多いと言われています。一度修繕しても、近い場所に再び穴が開くというケースも多いようです。

この銅管自体を交換する工事もあるようですが、当然費用も期間も長くなりますので、どのような原因で漏水し、どのように対策するのかなど、しっかりと修理業者と話し合って決めることをおすすめします。

まとめ

マンションにおける漏水の問題でも、非常に多いと言われているのが給湯器からの漏水です。給湯器自体からの漏水や、給湯器につながる配管からの漏水など、その原因は多岐にわたります。

給湯器からの漏水は、ほかの漏水問題以上に気を付けるうえに、早急な対処が必要です。給湯器には水だけではなくガスも使用していることから、健康被害が発生する可能性もあります。

給湯器からの漏水を発見した場合は、まずマンションの管理会社に報告しましょう。マンションの管理会社により漏水の原因が確定し、専有部分の問題であれば、それから自身で業者を探します。

業者は、給湯器の修理から水漏れ対策まで、すべて自社内で行える業者がおすすめです。「株式会社NumberSecond」は、多くのメーカーから認定を受ける、水回りリフォームのプロフェッショナルです。どんな漏水事案でも素早く、正確に対応できます。

対応の方法に関しても事前にしっかりお客様の意見を聞き、ご希望に沿う形での解決が可能です。水回りで悩んでいる方は、ぜひ一度お問い合わせください。