室内扉の交換でマンション入居率アップ?出費を抑えるリフォームのコツを解説
マンションを貸し出すうえで重要となるのが、入居率を上げることです。しかし、再建築不可である古いマンションの場合は、不動産仲介業者の力だけで、すべての部屋を居住者で埋めることはむずかしいといえます。そのため、内見の印象をよくするようなリフォームを行うことが大切です。
今回は、少ない出費で入居率アップが期待できるリフォームポイントをふまえたうえで、比較的簡単に取り入れられる室内扉の交換を解説します。
室内扉を交換してマンションをリフォーム
室内扉は、生活するうえで必ず目にするものであり、比較的少ない費用でリフォームできるパーツです。室内扉をリフォームすることで、以下のようなメリットを得られます。
- 生活が便利になる
- 部屋の雰囲気が大きく変わる
室内扉は、開け閉めするたびに経年劣化が早まる傾向にあります。しかし、15年から20年程度は使用し続けることが可能です。そのため、交換する際はやや高額に感じたとしても、使用年数を考えればそれほど大きな出費ではないといえます。
室内扉の交換は入居率アップに効果的
室内扉は部屋への入り口にあるものであり、内見時に最初に目にするものでもあります。部屋の印象を左右されることは当然ながら、室内扉の使い勝手の良し悪しは、マンションの住み心地にも直結するといっても過言ではありません。
たとえば、開閉音が大きかったり最後まで押し込まなければ閉じられなかったりする室内扉は、生活していくうえで少しずつ不満が積み重なっていくと想定できます。つまり、室内扉の交換は、マンションの入居率をアップさせるうえで必要不可欠な事項なのです。
マンションの室内扉を交換する方法は4つ
マンションに設置できる室内扉の種類は多いですが、まずは室内扉の交換方法について解説します。選択する交換方法によっては、費用がかかったり設置する壁に手を加えたりするので、リフォームしたい室内扉の状態と照らし合わせたうえで選択するとよいでしょう。以下は、代表的な4つの交換方法です。
費用を抑えられる:室内扉本体のみの交換方法
費用を抑えられる交換方法として、ドア枠はそのままに、室内扉本体のみを交換する方法が挙げられます。この方法で室内扉を交換する場合は、ドア枠のサイズに適した室内扉を選ぶことが必要です。
ただし、築年数が古いマンションでは、ドア枠に適した室内扉が販売されていないケースもあります。その場合は、ドア枠に合わせた室内扉を特注したり、ドア枠から交換したりする必要があるため、交換にかかる費用は多くなると考えられるでしょう。
自然できれいに仕上がる:室内扉をドア枠ごと交換する方法
自然できれいに仕上がる交換方法として、室内扉とドア枠の両方を交換する方法が挙げられます。室内扉本体のみを交換した場合と比較して、費用は高くなりやすいです。
また、室内扉のみを交換した場合とは異なり、ドア枠に合わせて室内扉を選ぶ必要はありません。そのため、デザインや機能性から自由に選べます。
一方で、ドア枠を取り外したり設置したりする必要があるので、マンションの壁に手を加えなければなりません。工事費がかさむだけでなく、壁紙をはがすことにもなるので、壁紙を張替える費用も発生します。現在も市販されている壁紙であれば大きな費用にならないと想定できますが、壁紙の販売がすでに終了している場合は、部屋全体の壁紙の張替えが求められるのです。
手軽に雰囲気を変えられる:室内扉の表面を張替える方法
室内扉の表面を張替える方法は、建付けなどに問題はなく、室内扉の表面の汚れや傷を直したりデザインを変えたりしたい場合に選ばれる方法です。張替えはダイノックシートとよばれる、粘着剤付きの印刷化粧フィルムを張り付けることで行われます。
しかし、フィルムでカバーできないほどに表面の傷みがひどい場合は、施工できません。あらかじめ業者に下見をしてもらったうえで、施工するかどうかを判断するとよいでしょう。
バリアフリー化も可能:開閉方法の異なる室内扉へ交換する方法
開き戸を引き戸に変えるような室内扉の交換方法は、費用が高額になりやすいうえ、ほかの交換方法と比較すると施工にかかる期間も長いです。このリフォームでは、室内扉の交換に加えて、周辺の壁の工事が必要になります。そのため、費用を可能な限り抑えたい場合には不向きな方法ですが、長期的に住み続けてもらいたい場合には有効な交換方法です。
交換する室内扉の種類と選び方
内見の印象をよくすることで、マンションの入居率を上げることが期待できます。限られたスペースを有効的に使えるような室内扉を選択すれば、より広くより機能的な部屋に感じられるでしょう。
以下は、代表的な室内扉の種類と特徴です。マンションの部屋に適した室内扉を選び、交換することをおすすめします。
一般的な室内扉:開き戸
洋室において定番の室内扉である開き戸は、ドアを引き込むためのスペースがなくても取り付けられます。ドアを開閉するスペースが必要であるため、ドアの周りに物を置けませんが、省スペースで設置可能な室内扉です。また、ドアを閉めた際の密閉性が高いことから、隙間風などを防止することが期待できます。
空間の有効活用が可能:引き戸
和室において定番の室内扉である引き戸は、設置する場所によって、片開きや両開きなどを選択できます。ドアを開閉しても、ドアの周りにいる人や物にぶつかることはないため、安心して利用可能です。また、車いすの方でも開閉しやすいので、バリアフリーリフォームをしたい場合にもおすすめできます。
デッドスペースが少ない:折れ戸
クローゼットなどでよく使用される折れ戸は、ドアを開けた際の飛び出し部分やデッドスペースが少ない室内扉です。開き戸のドアを開いた場合と比較すると、1/3程度の省スペースでドアを開けられるため、狭い場所での設置に優れています。さらに、上吊式によって、少ない動きで簡単にドアを開くことも可能です。車いすでの移動の妨げにもなりにくいでしょう。
出費を抑えながら高いリフォーム効果を出すポイント
室内扉を交換するうえで留意しておきたいポイントを解説しましたが、ほかにも入居率アップが期待できるポイントがあります。以下は、少ない出費で大きな効果が期待できるリフォームの場所とポイントです。
高齢の人にも住んでもらいやすいマンションにリフォームする
少子高齢化に拍車がかかっている日本においては、高齢の人が住みやすいようにバリアフリーリフォームを検討することも大切です。バリアフリーの目的は、住む人が安全で快適に過ごせる環境を作ることにあります。そのため、怪我や病気を患っている人にも選ばれる住まいともいえるでしょう。
出費を抑えたい人にとっては、高額になりやすいバリアフリーリフォームは避けたいリフォームだと考えられます。しかし、以下のように、費用を抑えた部分的なバリアフリーリフォームをすることも可能です。
- 手すりの設置(玄関、風呂場、トイレなど)
- 段差の解消(玄関、風呂場など)
- 室内扉の変更
- 住宅設備の入れ替え(暖房設備付きの浴槽など)
これらの部分的なバリアフリーリフォームは費用を抑えられるうえ、短期間で施工できます。
水回りを集中的にリフォームする
水回りとは、主にキッチン・風呂場・トイレ・洗面所を指します。毎日使用する水回りだからこそ、住居を選ぶうえで重視している人も多いです。そのため、水回りを集中的にリフォームするのもひとつの手だといえます。
また、洗面台やトイレを丸ごとリフォームするのは大きな出費となりやすいですが、以下のように1か所のみをリフォームして、費用を抑えるのもよいでしょう。
- お風呂場の床:滑りにくい床、乾きやすい床
- 浴槽:高断熱浴槽
- トイレ:防汚機能、脱臭機能、自動洗浄機能
- 洗面所の壁:撥水加工
- 洗面台:スライドやスウィングする蛇口
水回りの寿命は、15年から20年程度です。水回りのすべてをリフォームする金銭的余裕がなかったとしても、寿命に近いものだけをリフォームすることで、入居後のトラブルを事前に避けられるでしょう。
まとめ
マンションの室内扉を交換することを中心に、少ない出費でできるリフォーム内容を解説しました。入居率を上げるためには、部屋の印象に大きな影響を与えるポイントや、入居者が重視するポイントを中心にリフォームすることが重要です。
とくに、室内扉を交換することは、少ない費用で気軽に改善できるポイントだといえるでしょう。今回紹介したポイントを参考に、少ない出費でよりよいリフォームを実行してみてください。
「株式会社NumberSecond」では、室内扉のリフォームについても対応させていただいております。マンションのさまざまな部分のリフォームについて対応できますので、まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。