2023年02月26日

マンションの浴室の段差を解消して、バリアフリーな家を目指そう!

マンションの浴室の段差を解消して、バリアフリーな家を目指そう!

タイル床のお風呂の場合、脱衣所とお風呂の間に段差があることも多いでしょう。この段差は、若い方にとってはなんてことのない段差です。しかし、シニア世代やそれ以上の世代の方、妊婦や身体が不自由な方にとっては、この段差が大きなハードルとなる場合があります。

少子高齢化が叫ばれている昨今、すべての人が安全で快適に過ごせる住宅が必須です。この記事では、段差の解消を含むバリアフリーなお風呂について解説していきます。ぜひ、お家のバリアフリー化を目指している方は、参考にしてみてください。

お風呂場のバリアフリー化についてご紹介

バリアフリー浴室は、高齢者や妊婦、身体の不自由な方が安全で快適に生活するためのお風呂のことです。バリアフリーのバスルームは、近年ますます人気が高まっています。ご自宅への設置を検討される際には、その特徴や機能、またバリアフリーのバスルームがもたらす影響について理解しておくことが重要です。

お風呂場のバリアフリー化のメリット

明らかな実用的メリットに加えて、バリアフリー浴室にはほかにもいくつかの利点があります。まず、適切なバリアフリー化のリフォームを行うことで、家族全員が楽しくお風呂を利用することが可能です。また、高齢者や身体の不自由な方でも、段差に悩まされることなく、楽に移動できます。手すりなどの設備を取り付けることで、より快適にすることも可能です。

さらに、バリアフリーな住宅は、売却時に高値で取引できます。バリアフリーのバスルームは今後も需要が増え続けていくため、家の価値を高めることにつながるのです。また、このタイプのバスルームは比較的簡単なリフォームで済むため、自宅のバスルームに変更を加えたいと考えている方にもおすすめします。

バリアフリー化の方法

浴室をバリアフリーにするにはどうしたらいいのか、わからないという方も多いのではないでしょうか。そこで、浴室をバリアフリーにするために必要な対策を、2つのカテゴリーに分けてご紹介します。

バスルームをバリアフリー化する際に重要なポイントは、以下の6つです。

  • 引き戸や折れ戸の使用
  • 出入り口の段差解消
  • 出入りしやすい浴槽の設置
  • 滑りにくい床材
  • 安全な手すりの設置
  • ヒートショックへの対応

それぞれの項目について、さらに詳しく見ていきましょう。

出入り口の段差解消

浴室の出入り口には、脱衣所に水が流れ出ないようにするための工夫として、段差が設けられているのが一般的です。わずか数センチの段差ではありますが、高齢者や身体の不自由な方がつまずく危険性もあります。

また、車いすの場合は、わずかな段差であっても簡単に通過できません。そのため、バリアフリー化を目指す場合は出入り口をフラットにし、階段を少なくすることが必須です。ただし、段差を少なくすると、浴室から脱衣スペースに水が漏れてしまいます。そういった部分を考慮したうえで、解消に望むようにしましょう。

折れ戸の使用

古い浴室では、入口に押し戸が使われていることがあります。このような扉は力を入れないと開閉できないため、力を入れづらい高齢者や身体の不自由な方には操作しづらく、転倒する危険性もあるのです。

また引き戸の場合、車いすや介護者が浴室内に入るには、狭すぎるスペースになってしまいます。そのため、開けやすく、スペースを確保しやすい折れ戸の採用が望ましいでしょう。

出入りしやすい浴槽の設置

浴槽が大きく、浴槽の高さが高い場合、出入りの際に転倒する危険性が高いです。また、介助する側にとっても、高い浴槽は介助時の身体への負担が大きくなってしまいます。浴槽の3割を地面に埋め込んだ「半埋め込み式」や、浴槽の縁が広く腰掛けられる「収納式」にすることで、転倒による事故の可能性を下げることが可能です。

滑りにくい床材

浴室の床は、今までタイル張りが一般的でした。しかし、タイルは水に濡れると滑りやすくなり、転倒につながる恐れもあります。そのため、足腰の弱い高齢者の方や足が動きづらい方などのために、滑りにくい床材への切り替えが必須です。

最近では、衝撃吸収性のあるクッション性のあるマットや、地面からの冷気を遮断する断熱材など、さまざまな床材があります。床を張り替えると、転倒しても大きなケガをしにくくなるうえ、後述するヒートショックのリスクも軽減させることが可能です。

安全な手すりの設置

浴槽や出入り口など、立ったりしゃがんだりする時間が長い場所のそばに手すりを設置すると、滑ったり転んだりするのを防ぐことが可能です。さらに、浴槽や壁などを握れるという安心感が生まれます。安心感や精神的な余裕が生まれることにより、入浴する際のストレスを軽減できるため、こういった環境整備も大切です。

ヒートショックへの対応

ヒートショックとは、寒暖差の激しい場所を移動する際に、血圧や心拍数が急激に変化する症状のことです。高齢者に起こりやすく、最悪の場合は命にかかわることもあります。そのため、ヒートショックの予防策を万全にすることが大切です。ヒートショックを軽減するために、暖房器具や床材に保温性の高いものを取り入れることを検討しましょう。

お風呂の段差解消の具体的な方法

ここからは、お風呂の段差問題に焦点を当て、具体的な解消方法について解説していきます。お風呂の段差解消をする方法は、大きく分けると「自分で行う工夫」と「リフォーム業者のリフォーム」の2種類です。

DIYでお風呂の段差を解消

自分でお風呂の段差を解消する場合に最も有効なのは、床にお風呂用のすのこ、またはマットを敷き詰めるという方法です。ホームセンターやネット通販などで買いそろえられる商品のため、お風呂のサイズを測って床に敷き詰められる数を購入しましょう。

注意点としては、一部分に敷き詰めるだけだと、すのこやマットが滑ってケガの元となります。滑りづらい素材のものを選ぶか、敷き詰めるようにしてください。

業者のリフォームでお風呂の段差を解消

業者のリフォームでは、浴室の内側と外側に手すりをつけることで、段差問題を解消します。「段差をまたぐのがつらい」「段差の上り下りがつらい」など、段差や身体の状態によって問題は変わってきますが、手すりをつけることでどちらの問題にも対応可能です。上記で説明したすのこやマットとあわせて使うことで、より効果的なサポートができます。

お風呂の段差解消にかかる費用

ここからは、お風呂の段差解消にかかる費用について解説していきます。

  • DIYでの段差解消:5千円から2万円程度
  • リフォームでの段差の解消:5万円から7万円程度

DIYですのこを敷き詰める方法では、ネット通販やホームセンターで購入できます。お風呂の広さによって必要なマットの枚数が変わるため、一概には言えませんが、およそ2万円以内で購入することが可能です。

また、マットの下に敷く滑り止め用の素材も別途販売しています。効果を高めるために、そういったオプション品の購入を検討しても良いでしょう。

リフォームによる手すりの取り付けは、おおよそ5万円から7万円ほどの費用がかかります。具体的な金額について知りたい方は、リフォーム業者へ直接お問い合わせしてみましょう。

リフォームの際の注意点

浴室は、手すりをつけたり、すのこを敷いたりと少しずつ手を加えていくことが可能です。しかし、これでは統一感がなく、完成したときのデザインに納得がいかないこともあるでしょう。

また、部分的なリフォームで手すりをつけるには、既存の浴槽や浴室に穴をあける必要があります。工事後に防水加工を施さないと、水がしみ込んだり、水漏れが発生したり、浴室の土台が侵食される可能性もあるのです。

まとめ

お風呂のバリアフリー化や住宅のバリアフリー化を進めていくことは、より快適で使いやすい住環境を作り、住宅としての価値も上げることが可能です。高齢者や身体の不自由な方のニーズに合わせた設計は、同時に使い勝手をよくすることにもつながります。少子高齢化が進む中、安全な住環境を提供し、住まいの価値を維持するためにも、このような住宅の重要性はますます高まっていくことでしょう。

私たち「株式会社NumberSecond」では、お客様一人ひとりのご希望に沿ったリフォームプランをご提案いたします。お風呂などの水回り以外にも、お住まいに関するお悩みを、安心と信頼の実績で解決してまいります。お住まいに関してお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。